M's Bar/男の書斎・別室

500c エッセエッセKONI試乗

アバルトの試乗をして来た。

素のアバルト500ではなく、オープン仕様の「c」というグレードで、かつ以下のエッセエッセ、KONIのダンパーを積んだ豪華な車種。

http://www.abarth.ne.jp/blog/?p=4549

試乗したのは、MTではなく、クラッチレスの2ペダル、パドルシフトでのMT、またATモードもあって、ボタン一つでご主人用と奥様用に切り替えられるシステム。これは便利だ。一台で全てを済ませるホットハッチとしてGoodな機能だ。しかし素のアバルト500は本国やアメリカにおいてもMTのみで、2ペダルのクローズドボディが現在まだ用意されていないのは残念である。

いざクルマに乗り込むと、フロントビューの視界は狭く、アイポジションが高い。その高さはエリーゼには比べるまでもない。意外なほど、今乗っているHonda Fitのポジションに似ている。つまり普通の実用車の視野だった。ある意味で、アバルトに乗ったことでフィットのシート設計が優れているとも感じた。

街中での乗り味はいたってまろやかで、脚の硬さをほとんど感じなかったことに、非常に驚いた。

普段使いに何らの支障もないだろう。エリーゼは道路の継ぎ目で上下に飛び跳ねる。一瞬、ノーズかボディの底面を擦ったかといつも勘違いさせられるほどだから、それに比べれば、大変に高級な乗り心地で、加えてドライバーも選ばない。

そう、アバルトはファンcarなのだ。

ファッションカーと言ってもいい。アバルトはつまりアイコンなのだ。

今回は市中での試乗であって、サーキットを走らせた訳ではない。しかし、常用域の速度からでも、このクルマはカリカリにチューンupしていってサーキットを本格的に攻めるためのクルマでないように感じた。

そう捉えるべきだ。なぜならアバルトよりもよっぽどチューンに適したベース車両は他に沢山あるからだ。サーキットを一秒でも早く走りたいのなら、アバルトである必要はない。

だからアバルトは、普段街の中で、あるいは旅行に出かけてちょっとした峠道で、fiat500からドーピングしたアバルト具合を愉しむといったことが似合う。普段の生活シーンでクルマを使う時に、「愉しいな」と思える設計、仕上げをしている。

試乗の前に想像していたよりも、ずっと地に足が着いていて、よい印象を持った。アバルトはファミリーcarだ。

都会の狭い道路にマッチするスモールサイズ。都会に溶け込む洒落た外観。都市生活者にぴったりのクルマである。

何よりエクステリアデザインは、まるでボストンテリアかフレンチブルドッグだ。可愛らしく感じる感情は、ペットに対するそれに近いものがある。通勤などで毎日使うのでなければ、クルマには実用性ばかりが求められる訳ではない。可愛らしいペットを飼うような感覚を所有者にもたらせられるクルマは他にそうはないだろう。

従って、極めて優れたクルマだ。コンセプトもいい。性能もいい。デザインもいい。値段も手ごろ。良家の子女に好まれる現代版「boys racer」である。

以下、項目ごとに順不同で記す。

《ブレーキ》
オーバーサーボ感がない。乗用車ライクだ。
09年の冬に購入の一歩手前まで考えたAUDI A3のような、神経質とも言えるカックンブレーキではない。助手席に座って安眠を邪魔されることはないだろう。

《ステアリング》
車格に対して随分と口径が大きい。「オレはいまクルマを運転しているのだ!」とドライバーに認識させるための演出と思われる。こういう分かりやすい過剰さは嫌いでない。

《後席》
狭い。成人男性が長時間乗るのは厳しいだろう。子供限定かもしれない。


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by itsunire4311 | 2012-03-18 02:10 | CAR